期間限定 本編公開中
広島を中心に活躍する演劇作家 中村房絵 の劇団「天辺塔」で行なわれる演劇メソッド「椅子取りゲームのエチュード」に着想を得て、広島在住のビデオグラファー上田知生が映像化。中村が演技面での監督を担当し、上田が視覚面での監督を担当。台詞は無く、俳優達の表情と視覚表現のみで物語を紡ぐ、「映像絵本」的作品。
■上映時間 約26分 / カラー / ステレオ / アスペクト比 16:9
森に囲まれた古い校舎。どこにあるのか、いつの時代なのかもわからない。届いた葉書一枚一枚に丁寧に目を通していた女性は、読み終えると教室の中の赤い幕の向こうにしまってある赤い椅子を並べ始める。そして椅子が並び終わると、葉書の主達が現れ、最後の「一席」を賭けて椅子取りゲームを始めるのだった……。
椅子取りゲームを見守る女性
「生まれたことの喜び」を知るために生まれたい。
そして、生きぬきたい。
言いたいことを ずっと 我慢してきました。
誰かと衝突するよりは 自分が我慢するほうが 良いのだと思っていました。
そのことを とても 後悔しています。
今度こそ 勇気を持って 伝えたい。
みえなかった贈り物が
みえるようになりました。
今でも貰い続けています。
どんどん増えるばかりです。
わたしも先へ届けないといけないなと思いました。
また生まれたいです。
今度は、
届けたいです。
心臓が痛いとか、虫さされがかゆいとか、
お日さまが眩しいとか、
毛が逆立つとか、風の匂い。
からだの感触をもう一度味わいたい。
からだいっぱい大切な人を抱きしめたい。
一度言ってしまった言葉は、二度と消えないのだと後悔しています。
一度やってしまったことは、取り消せないのだと後悔しています。
もう一度会いたいです。
話をしたいです。
本当は、大切に想っていること、伝えたい。
もう一度、会いたいです。
■企画・製作:上田 知生
■脚本・原案:中村 房絵
■監督:中村 房絵 / 上田 知生
■制作:小野 佳世
■メイク:宝子丸 真紀
■撮影:上田 知生 / 佐々木 耕三
■編集:上田 知生
■撮影機材協力:有限会社ワークホリック
■ロケーション協力
安浦町まちづくり協議会
呉市安浦町赤向坂自治会